短文(2021.3)
中学のとき、お前そんなの聞いてんのって馬鹿にされたラップの曲
好きな人のスマホから流れて心強く思った28歳
すぐ振られたけど
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夏の思い出を
冬に聞くような思春期だった
ギャルと過ごしたこと
一回もないけど
波音にかき消されるほど
控えめに流す ケツメイシ
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なんとなく
悪そうにしてるドレッドの奴らも
仲間の前では超笑顔
編み込まれているきらきらの糸
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ウチで踊ろうって
床抜けるから無理
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イヤホンから好きな音楽が流れて
ふいに泣きたくなったけど
都合よく夕陽は差してくれなかったから
居酒屋のオレンジの電球の前でほんの少し立ち止まった
涙が出そうなのは、花粉症だからかもしれないけど
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目をつむっているとあなたの事思い出すから
目を開けてわざと天井をみつめた
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(編集中)