2022-04-17 忘れ物 触れてしまいそうな程近くを 急行電車と突風が通り抜けた時 私は立ち止まっていた 電車の灯りはまっすぐに 透明な虹の軌跡を描いた 最近ずっと、何か忘れ物をし続けているような気がする 本当は心の透き通るような話をしたかったけど 何も思いつかないから 夕日が差しこむ助手席で黙ってた 電車は暗い雨の夜に遠く消えていった